リフォームに省エネという選択 【グリーンリフォームローン】のすべてを徹底解説

更新日：2024年3月21日

 

【グリーンリフォームローン】は

【グリーンリフォームローン】とは住宅金融支援機構による省エネ工事のための全期間固定金利のリフォームローンです。
断熱性・省エネ性を高めて健康で快適な生活を目指すリフォームに対して融資が行われます。

なぜ【グリーンリフォームローン】なのか

日本の建物は大きな転換期を迎えています。
ご存じですか？住宅のカーボンニュートラルとは？　｜お役立ちコラム｜東京中古一戸建てナビ (chukokodate.com)
2050年までのカーボンニュートラル実現に向けて、2025年度には新築住宅の省エネ基準への適合が義務化され、 既存住宅にも省エネルギー性能を向上させる省エネリフォームの推進が必要とされています。
住宅金融支援機構はそこで、省エネリフォームを資金面から支援する【グリーンリフォームローン】の取扱いを開始しました。住宅の省エネルギー化によって環境負荷の低減と、健康で快適な生活の実現を資金面から応援してくれます。

グリーンリフォームローンの特徴

特徴その１
グリーンリフォームローンは省エネ工事のためのローンですが、外壁塗装や水回りの改修工事にも利用できます。

特徴その２
融資手数料は無料
無担保・無保証で融資が受けられます。

特徴その３
グリーンリフォームローンはリフォームの内容により【グリーンリフォームローン】と【グリーンリフォームローンS】にわかれます。

グリーンリフォームローン
一定の基準を満たす省エネリフォーム工事（「断熱性を高める工事」または「省エネ設備を導入する工事」）を行うためのリフォーム資金に対する融資です。

【グリーンリフォームローンS】は

省エネルギー性能を著しく向上させるZEH水準（要件あり）を満たすリフォームの場合は、【グリーンリフォームローンS】として、金利を引き下げます。

融資額は最大500万円

（10万円以上、1万円単位）
工事費合計で最大500万円を上限に、省エネリフォームと同等額までのその他のリフォームにもご利用いただけます。

高齢者向け返済特例

（ノンリコース型）
満60歳以上の方は毎月のお支払いを利息のみとする高齢者返済特例をご利用いただけます。元金は亡くなられたときに相続人による一括返済か担保物件の売却での返済となります。

グリーンリフォームローン金利

金利のタイプは全期間固定金利になります。金利は申込時の金利が適用されます。毎月金利の見直しがなされますので、申込時の金利の確認をお願いします。

融資金利

参考に、このコラムを書いている2023年9月の金利です。
グリーンリフォームローンの場合
新機構団信：年1.61％　新機構団信（デュエット）：年1.79％　新３大疾病付機構団信：年1.85％
グリーンリフォームローンSの場合は
新機構団信：年1.31％　新機構団信（デュエット）：年1.49％　新３大疾病付機構団信：年1.55％

健康上の理由で団信が利用できない場合でもグリーンリフォームローンは利用できます。
金利は年1.41％グリーンリフォームローンSの場合は1.11％になります。

高齢者向け返済特例を利用する場合
グリーンリフォームローンの場合は年3.62％、グリーンリフォームローンSの場合は3.52％となります。

住宅金融支援機構グリーンリフォームローンの注意点

〇融資使途が決まられています。
・自分が居住する住宅
・週末に自分で利用する為の住宅
・親族が居住するための住宅

上記のいずれかの住宅に省エネリフォーム工事を行うため

〇既にフラット３５など住宅金融支援機構から融資を受けている場合は利用できない可能性あり、（要相談）

〇省エネ基準を満たす断熱改修工事を一か所以上行う必要があります。その他高効率給湯器や太陽光発電設備、太陽熱利用設備、高断熱浴槽、コージェネレーション設備いずれかの設備を設置する場合

〇グリーンリフォームローンSの場合は、住戸内に１つの区画（リビングなど）の外気に接する全ての窓をZEH水準を満たす窓に交換さらに外気に接する区画内の壁、天井、屋根、床のいずれかの部位全体をZEH水準に改修

〇適合証明機関による検査が必要です。（費用が発生します。約10万円）
着工前にどのようなリフォームを行うかを確認、着工後（見えない箇所は工事中）の適合している検査を行います。
 

〇工事内容は検査機関が確認
工事着工前に、適合証明の申請および工事計画内容の確認が必要となります。適合証明検査機関の現場検査により、工事要件への適合を確認します。

限度額は500万円ですが、省エネ工事費の2倍の額もしくはリフォーム工事費の額（補助金給付額は差し引かれます）がそれ以下の場合はその金額になります。
第3者に賃貸する目的でリフォームする場合は利用できません。

〇住宅金融支援機構による担保評価の審査があります。

グリーンリフォームローンの手続きの流れを詳しく解説

まずは申込です。
住宅金融支援機構を代表するフラット３５（住宅ローン）では銀行を窓口に手続きを進めていきますが、グリーンリフォームローンの場合は郵送で申し込みを行います。
※オンラインでの申し込み不可

申込書の作成方法
ウェブ上で作成することも可能です。スマートフォンやタブレット端末でも可能
借入申込書作成ページはこちら
jhf-kikouyuushi.my.site.com

機構融資　借入申込書一式　請求フォームはこちら
krs.bz/jhf/m/kikou_yushi

申込書の記入後
印刷もしくは機構に印刷依頼（自身での印刷が難しい場合）

申込書と他の必要書類を住宅金融支援機構郵送を行い申し込みは完了です。

住宅金融支援機構が審査を行います。

融資が決定すると住宅金融支援機構から融資承認通知書と返済額の通知が届きます。

続いて適合証明検査機関に適合証明の申請を行います。
適合証明検査機関は申請書を基に工事の検査を行います。

融資が決定後
リフォーム工事に進みます。
※工事前工事中工事後の写真が必要になります。

リフォーム工事が完了したら適合証明検査機関に工事前工事中工事後の写真を提出
現場検査を依頼、実施します。

検査に合格すると適合証明書が交付されます。
次に融資契約に進みます。
 

必要書類は
・適合証明書
・工事請負契約書
・金銭消費貸借契約書
・印鑑証明書
取扱金融機関に提出します。
そして融資が実行されます。

グリーンリフォームローンのまとめ

グリーンリフォームローンの唯一の欠点は融資額になります。500万円という枠の中では完璧な断熱対策をとる事ができません。自己資金＋グリーンリフォームローンの利用をおススメしています。
また、住宅の購入もお考えの方はフラット３５リノベ徹底解剖｜お役立ちコラム｜東京中古一戸建てナビ (chukokodate.com)の利用をおススメしています。

冒頭でもお話しましたが、重要なことは日本全体の住宅の性能アップとなります。既存住宅に対し性能向上リノベーションにご興味のある方は是非お問い合わせ下さい。

 

 

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著者情報

宅地建物取引士　刈田　知彰

　　　　　　（かりた　ともあき）

ハイウィルでは主に不動産の仲介をさせて頂いております。刈田です。

私が不動産業界に飛び込んでから早16年が過ぎました。最初に入社した会社は新築マンション・新築戸建ての企画・開発・販売までを行う会社でした。そこで新築マンションや新築戸建てのノウハウを学び営業してきました。当時の私は何の考えもなしに、中古は「保証もないし」「リスクが高い」と中古のデメリットのみを説明する営業ばかりをしてきました。あるとき自分の間違えを受け入れ、これからの日本は新築が脚光を浴びるのではなく中古流通×性能向上リノベーションが日本の住宅市場のスタンダードになっていくと確信し、現在は中古流通×性能向上リノベーションをメインに物件のご紹介をさせて頂くようになりました。

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