2023.05.03
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中古住宅100万の真実

更新日:2024年3月8日

 

【はじめに】

皆様は、マイホームをものすごく安くそれこそ100万円で購入したいと思われたことはありませんか?

私も過去に何度か格安の物件を取引したことがあります。中古戸建てや、長屋(テラスハウス)、中古マンションそのいずれも築50年以上の建物でした。このような物件は様々なトラブルに見舞われます。ガスが届かない、水が漏れている、建物内部はすぐには人が住めないような物件ばかりでした。

このようなトラブルに合わないように今回は激安物件について解説していきたいと思います。

 

【第1章】中古住宅が100万円の価格の秘密に迫る

東京23区内で中古住宅100万円という価格帯は存在しませんが、実は地方に行くと100万円以下の物件は意外に存在します。もちろんその価格には様々な要因が影響しています。この章では、中古住宅100万円の価格の秘密に迫り、その背景にある要因を解説します。

 

まず、中古住宅100万円以下の物件は、主に以下のような要因によって安価になっています。

【1. 不動産市場の2極化】

近年、日本の不動産市場は2極化しており、中古住宅市場も例外ではありません。地方でも特に僻地の土地は需要が低迷しているため、中古住宅100万円以下の物件が増えているといえます。また、不動産価格が下落していることも、中古住宅100万円以下の物件が出てくる要因の一つと考えられます。

 

【2. 地域の選択】

中古住宅100万円以下の物件は、主に地方や人口の少ない地域で見つかります。都市部や人口の多い地域では、土地代や需要の高さから、中古住宅100万円以下の物件はほとんど出てきません。

 

【3. 物件の状態】

中古住宅100万円以下の物件は、必ずしも良好な状態であるとは限りません。と言いますか、老朽化しており、修繕が必要な場合がほとんどです。その他、建物自体が小さい、そのままでは住めないぐらい古い、そして再建築不可などの様々な理由が複合して価格が安くなっている場合がほとんどです。マンションなども建て替えが必要なほど古く、利便性が悪いエリアのマンションなどは100万円以下で販売している可能性があります。

 

以上のような要因により、中古住宅100万円以下の物件は、価格が安くなっていると言えます。ただし、その価格になっているのは理由があることも覚えておく必要があります。次の章で、安い中古住宅100万円以下の購入時に注意すべき点について解説します。

 

【第2章】100万円の中古住宅を購入する方法と注意点

中古住宅100万円以下を購入する際には、注意すべき点があります。この章では、中古住宅100万円を購入する方法と注意点について解説します。

 

【1. 購入方法】

中古住宅100万円以下を購入する方法としては、以下の方法があります。

 

・不動産業者を通じた購入

・オークションでの購入

・直接売主と交渉しての購入

 

不動産業者を通じた購入は、手続きが簡単で信頼性が高いといえます。しかし、手数料や仲介手数料が発生するため、価格が上がる可能性があります。オークションでの購入は、競争率が高いため、価格が高騰する可能性がありますが、低価格での落札も可能です。直接売主と交渉しての購入は、価格交渉の余地がありますが、手続きが煩雑な場合があります。

 

【2. 注意点】

中古住宅100万円以下を購入する際には、以下の点に注意する必要があります。

 

・物件の状態を確認する

中古住宅100万円以下の物件は、必ずしも良好な状態であるとは限りません。購入前に、建物の状態や修繕が必要な箇所などを確認しましょう。

 

・土地の所有権を確認する

物件の価格が安いため、土地の所有権や境界が明確でない場合があります。土地の所有権を確認し、購入前に確認することが重要です。

 

・周辺環境を確認する

中古住宅100万円以下の物件は、人口の少ない地域に多く見られます。周辺環境が不便である場合があり、通勤や生活に不便が生じる場合があります。別荘のような扱いの物件もあり、冬場は利用できないなどの物件も存在します。

・借地の場合

借地の場合期間が限られていますので、残り期間がどのくらいあるのか、更新可能かを確認する必要があります。

 

以上の点に注意し、慎重に物件を選定することが重要です。また、購入前には必ず専門家の意見を聞くことをおすすめします。

 

【第3章】中古住宅が100万円以下のメリット・デメリットとポイント

この章では、中古住宅100万円以下のメリット・デメリットとポイントについて解説します。

1. メリット

・価格が安い

中古住宅100万円以下の物件は、住宅購入において格安といえます。家を購入したいが、資金が少ない場合や投資用として利用したい場合などに適しています。

 

・自由度が高い

中古住宅100万円以下は、リフォームやリノベーションを行うことで、自分好みの住宅にすることができます。また、古民家や一軒家など、個性的な物件が多いため、自分のライフスタイルに合わせた住まいを探すことができます。

 

・住宅ローンの返済が少ない

100万円をローンに直すと、住宅ローンの返済期間が短く、返済額も少ないため、経済的な負担が少ないといえます。※住宅ローンは100万円以上が最低借入額として定められている場合が多いです。

 

2. デメリット

・修繕費用がかかる

中古住宅100万円以下は、建物の状態が悪い場合があり、修繕費用がかかることがあります。また、リフォームやリノベーションを行う場合も、費用がかかることがあります。

 

・不動産価値が低い

中古住宅100万円以下は、物件の状態や周辺環境によっては、不動産価値が低いといえます。また、地価が下落した場合、投資としての価値が低下する可能性(値段がつかない可能性)があります。

次に売却する場合買い手が見つかるかという問題も発生します。

 

・住環境が不便な場合がある

中古住宅100万円以下は、人口の少ない地域に多く見られます。周辺環境が不便である場合があり、通勤や生活に不便が生じる場合があります。

 

3. ポイント

中古住宅100万円以下を購入する際には、以下のポイントに注目することが重要です。

 

・物件の状態を確認する

中古住宅100万円以下の物件は、必ずしも良好な状態ではありません。建物の老朽化や劣化、修繕が必要な箇所があることが多いため、物件の状態を確認することが重要です。物件を見学する際には、建物の内外を細かくチェックし、リフォームや修繕が必要な箇所を把握しましょう。

 

・周辺環境を確認する

中古住宅100万円以下は、不便な場所にあることが多いため、周辺環境を確認することも重要です。通勤や買い物、子育てなど、日常生活に必要な施設や交通アクセスが良好かどうかを確認しましょう。

 

・リフォームやリノベーションの費用を見積もる

中古住宅100万円以下は、リフォームやリノベーションを行うことで、自分好みの住宅にすることができます。しかし、リフォームやリノベーションには費用がかかるため、事前に費用を見積もっておくことが重要です。

 

・将来的な価値を考える

中古住宅100万円以下を購入する際には、将来的な価値も考慮する必要があります。不動産価値が上昇する可能性があるか、周辺環境の開発計画があるかどうかなど、将来的な見通しをしっかりと考慮して、購入を決めましょう。

 

以上が、中古住宅100万円以下のメリット・デメリットとポイントについての解説です。中古住宅100万円以下を購入する際には、慎重に検討し、将来的な見通しを考慮した上で、購入を決めるようにしましょう。

 

【第4章】中古住宅100万円以下を購入する前に知っておきたいこと

中古住宅100万円以下を購入する前に知っておきたいことは、以下の通りです。

 

修繕費用の見積もり

中古住宅100万円以下は、古い建物や不便な場所に位置していることが多いため、修繕費用がかかる場合があります。購入前に、リフォームや修繕費用の見積もりを行い、将来的な予算管理をしっかりと考慮しましょう。

 

建物の状態の確認

中古住宅100万円以下は、価格が安いため建物の状態が悪い場合があります。購入前に建物の状態を確認し、傷んでいる部分や不具合がある場合は修繕やリフォームが必要になるため、注意が必要です。

 

土地の権利関係の確認

中古住宅100万円以下は、土地の権利関係が複雑である場合があります。購入前に、不動産登記簿謄本や固定資産税、境界や隣地との関係など、土地の権利関係について確認しましょう。

 

周辺環境の確認

中古住宅100万円以下は、価格が安いため周辺環境が不便な場合があります。購入前に周辺環境を確認し、治安や不良物件などについても注意が必要です。

 

ローンの取得条件の確認

中古住宅100万円以下の物件場合、住宅ローンの利用が厳しい場合があります。購入前に、ローンの取得条件について確認し、適切な資金計画を立てましょう。

 

以上が、中古住宅100万円以下を購入する前に知っておきたいことです。購入前には、慎重にチェックし、将来的な予算管理や住宅環境も考慮したうえで、判断することが大切です。

 

【第5章】中古住宅100万円以下を購入した人の体験談

中古住宅100万円以下を購入した人たちは、どのような体験をしたのでしょうか。以下に、実際に中古住宅100万円以下を購入した人の体験談を紹介します。

 

勢いで購入してしまった

中古住宅100万円以下は、価格が安いため、つい手放しで購入してしまいがちですが、実際に住むためには修繕やリフォームが必要になる場合があるため、注意が必要です。購入前に建物の状態を確認し、必要な修繕やリフォーム費用をしっかりと見積もり、将来的な予算管理を考慮した上で購入することが重要です。

 

土地の権利関係が複雑で今後も不安です。

中古住宅100万円以下は、土地の権利関係が複雑である場合があります。隣地も空き家で放置されているなどの状態もあります。その上所有者が不明な場合、なにかしらの害を受けた、受けようとしている状態でもどうすることもできません。購入前に、土地の権利関係について確認し、トラブルを回避することが大切です。

 

周辺環境が想定よりも悪かった

中古住宅100万円以下は、周辺環境が不快な場合があります。購入前に周辺環境を確認し、治安や不良物件などについても注意が必要です。また、交通アクセスや買い物施設の有無など、生活に必要な条件も確認することが大切です。

 

長期的な視野で考えていなかった

中古住宅100万円以下を購入する場合、将来的な予算管理やリフォームなどを考慮した上で、長期的な視野で購入することが重要です。安い価格で購入できることに魅力を感じてしまいがちですが、将来的には予算や環境の変化に対応できるように、慎重に判断することが大切です。

 

以上が、中古住宅100万円以下を購入した人たちの体験談です。購入前には、慎重に判断し、将来的な予算管理や環境についても考慮した上で、購入することが重要です。

 

【第6章】中古住宅100万円以下の探し方と選び方のポイント

不動産サイトの利用

インターネット上の不動産サイトを活用することで、中古住宅100万円以下の物件を探すことができます。不動産サイトには、価格帯別の検索機能が備わっていることが多く、手軽に物件を探すことができます。ただし、情報の正確性については確認が必要です。

 

不動産会社の利用

不動産会社を利用することで、中古住宅100万円以下の物件情報を収集することができます。不動産会社には、地域に密着した物件情報や、物件の状態などの詳細情報を提供してくれる場合があります。また、不動産会社のアドバイスを受けることで、物件探しや選び方についてのアドバイスを受けることもできます。100万円以下の物件は広告費用もほとんど取れないので、不動産サイトにのっていない場合も。

以上が、中古住宅100万円以下の探し方のポイントです。

 

【まとめ】

中古住宅100万円以下を購入するには、注意すべき点が多くあります。低価格の中古住宅は必ずしもお得な買い物とは限りません。古い物件や立地条件が悪い物件、またはリフォームが必要な物件など、購入前によく調べることが大切です。また、不動産会社選びも重要であり、信頼できる会社を選ぶことが必要です。

 

中古住宅100万円以下を購入する場合であっても、購入後のリフォーム費用やメンテナンス費用、または住宅ローンの支払いなどを計算ししっかりとお金・費用面について考えることが重要です。また、購入後は適切な保険に加入することや、必要に応じて専門家に相談することも大切です。

 

また、出口戦略も検討している方が良いです。出口戦略が見つからないので100万円以下の価格になっているのだと思いますが、例えば再建築不可が主な原因で価格が安い物件などは性能向上リノベーションをお勧めします。これにより再建築不可のデメリットの解消にもつながり資産価値が飛躍的に向上します。

 

中古住宅100万円以下は、低価格で手に入ることから、初めての住宅購入や投資物件として注目されています。しかし、価格や安い分リスクの高い物件になります。購入前には十分な調査や計画を立てることで、失敗を避け、将来的な満足度を高めることができます。

 

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著者情報

宅地建物取引士 刈田 知彰

      (かりた ともあき)

ハイウィルでは主に不動産の仲介をさせて頂いております。刈田です。

私が不動産業界に飛び込んでから早16年が過ぎました。最初に入社した会社は新築マンション・新築戸建ての企画・開発・販売までを行う会社でした。そこで新築マンションや新築戸建てのノウハウを学び営業してきました。当時の私は何の考えもなしに、中古は「保証もないし」「リスクが高い」と中古のデメリットのみを説明する営業ばかりをしてきました。あるとき自分の間違えを受け入れ、これからの日本は新築が脚光を浴びるのではなく中古流通×性能向上リノベーションが日本の住宅市場のスタンダードになっていくと確信し、現在は中古流通×性能向上リノベーションをメインに物件のご紹介をさせて頂くようになりました。

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著者情報 刈田知彰

 

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