更新日:2024年5月14日
皆様ご存じだと思われますが、土地や建物の大きさを表すのに「坪」が今でも使われています。この「坪」は、メートル法が導入される以前に使われていた単位です。不動産登記簿では、現在、土地や建物の面積を表す単位として平方メートル(㎡)が使われているが、旧土地台帳や旧家屋台帳では、当時は「坪」で表されていました。
「坪」(ツボ)と「㎡」(ヘイベイ)二つの単位は世代によっても使い方や単位の使用量によってもどちらが優れているかわからないので、両方の単位が残っているのだと思います。例えば坪は「坪」=「2畳(帖)」で大きさが分かりやすいなどがありますし、㎡は世界基準の単位です。
そこで今回は、平方メートル(㎡)を坪また坪を(㎡)に換算する方法について説明したいと思います。
床面積は、当然ながら数値で表されます。
しかし、「坪」で表すこともあれば、「m²(平方メートル)」で表すこともあります。
坪の大きさをイメージするときには、畳の大きさが便利です。なぜなら、畳2枚で1坪に相当するからです。
しかし、日本では地域によって畳の大きさが異なるため、必ずしも2畳で1坪になるとは限りません。
畳の種類については、次の項で詳しく説明します。
また、「坪」に対して「m²」という単位があります。
「m²」は「平米(へいべい)」と呼ばれることが多いのですが、学校で習った数学では「平方メートル」と呼ばれます。
この「坪」という単位がやや曖昧なため、「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」では、面積をメートル法で表示するように定めています。
つまり、物件の内容や取引条件等に係る表示基準の面積は、「m²」で表示することになっています。
これは、「坪」という単位ではなく、世界標準の単位である「m²」を使用するためです。
ただし、現在も一般的に使われている「坪」の単位のもととなる畳の大きさについては、以下のように説明されています。
主に東日本で使われている畳は江戸間、西日本で使われている畳は京間、中部地方で使われている畳は中京間と呼ばれています。
畳の大きさは、江戸間、中京間、京間の順に徐々に大きくなっていきます。
東日本から西日本に行くに従って、1畳の大きさが大きくなっていっています。
また、公団住宅で使用されている団地間というのもあります。
畳の大きさは種類によって異なりますが、前述のように「1坪」は床面積で2畳に相当します。
和室に住んだことのある方なら、1坪=2畳とイメージしやすいと思います。例えば、6畳の和室の広さを想像していただければ、3坪の広さは容易にご理解いただけると思います。
但し先ほどの畳のサイズの話ですが、東京に住んでいるから必ず江戸間ということではありません。古い建物は畳をその部屋によってサイズをオーダーメイドしていることも少なくはありません。その為住んでいた家の畳が小さい場合や大きい場合など1坪の大きさは人それぞれになってしまうので注意が必要です。実際に畳の大きさだけで家具を購入して家具が収まらないなんてこともありました。畳のサイズに対し知識がある方が陥ってしまうミスになりますので注意しましょう。
また、「畳」と表記せず、「帖」と表記する場合もあります。
現在では1畳の大きさは、前述の「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」によって決められています。
具体的には、中部屋の畳を基準に、1畳の大きさは1.62m²(平方メートル)以上の面積を意味すると決められています。
つまり、1坪は3.24m²以上で計算するのが鉄則です。
そこで、「坪」と「m²」を簡単に換算する方法をご紹介します。
坪とは、尺貫法による面積の単位です。
1坪は1辺が6尺(約1.81818178m)の正方形です。
平方メートルに換算すると、1.81818178m×1.818178m=3.30578平方メートル。
= 3.30578平方メートルとなります。
これは、だいたい畳2枚分の広さです。
1坪は3.30578平方メートルと覚えておいてください。
これを踏まえて、平方メートルと坪の換算の仕方を書いていきます。
平方メートル(㎡)を「坪」に換算するには、次の式を使います。
「〇㎡÷3.30578」または「〇㎡×0.3025」で計算します。
なぜ3.30578で割るかというと、先ほど説明したように1坪は3.30578㎡だからです。
では、なぜ0.3025を掛けるのか。
1平方メートルは「1平方メートル÷3.30578平方メートル(1坪)=0.3025平方メートル」だからです。
「3.30578」か「0.3025」という数字は両方覚える必要はなくどちらかを覚えればOK!です。
似たような数字で戸惑うかもしれませんが、それを踏まえて以下の説明をします。
「3.030578」を覚える場合
まず、「3.030578」を覚える場合について見てみましょう。
平方メートルを坪に換算する場合(平方メートル面積÷3.030578)
坪を平方メートルに換算する場合は、「坪面積×3.30578」で算出できます。
例)
200平方メートルを坪に換算する場合は、「200㎡÷3.30578=60.50坪」。
100坪を坪数に換算する場合は、「100坪×3.30578=330.57㎡」。
つまり、
㎡を坪に換算する場合、「3.30578で割る(÷)」。
坪を㎡に換算する場合、「3.30578を掛ける(×)」。
「0.3025」と覚える場合
次に、「0.3025」と覚える場合ですが
平方メートルを坪に換算する場合(㎡面積×0.3025)
坪を平方メートルに換算する場合は、「坪面積÷0.3025」で計算します。
例)
200平方メートルを坪に換算する場合は、「200㎡×0.3025=60.50坪」となります。
100坪を坪数に換算する場合は、「100坪÷0.3025=330.57㎡」となります。
つまり。
㎡を坪に換算する場合、「0.3025を掛ける(×)」。
坪を㎡に換算する場合は、「0.3025で割る(÷)」。
と覚えて頂ければ大丈夫です。
どちらか覚えやすい方をお使いください。私は3.3と0.3025を使用しており正確に計算したい場合は0.3025㎡ざっくりで良い場合は3.3を使用するという具合です。
ただし、どちらかの数字を暗記する場合でもいずれも÷と×が逆になっていますので、その点に注意してください。
平方メートルを坪に換算する際、「(×)を3.30578倍する」など、間違った計算方法をしてしまうことがあります。
すでに坪と㎡の関係のイメージを持っている方は、㎡から坪に変わったのに数字が増えていることに気づきますが、あまりイメージを持っていない方は間違いに気づかないかもしれません。私自身、今でも混乱して間違うことがあるので、要注意です(たまにのことです)。
ここでは平方メートルを坪に換算した数値を表にまとめてみました。
上記の計算を行うと割りけれず小数点ずっと続いていきます。微微なことですが、小数点第二位以下の数字がどのように扱われるか、切り上げなのか切り捨てなのかもしくは四捨五入なのかは不動産登記法と建築基準法ではどのように計算するかが変わります。
2つの法律では、床面積の値が非常に重要であることが、何となくお分かりいただけたかと思います。
不動産登記法では、住宅ローンや贈与税、固定資産税などの減税措置を利用する際に、床面積の数値が必要となります。
これらは私たちの資産に直接大きな影響を与えるので、必ず正しい値を算出しなければなりません。
建築基準法に関しては、建てられる家の大きさや範囲に関係する。
マイホームを建てる場合、理想の家の間取りや過ごし方をイメージしている人も多いかもしれません。
しかし、もう少し床面積があればということで、その理想をあきらめなければならないこともあるでしょう。
不動産では、ちょっとした価値の違いが大きな影響を与えることがあります。
そのため、たとえ小数点以下であっても、きちんとしたルールの中で計算する必要があるのです。
各法律による小数点の計算方法は、以下の通りです。
不動産登記法 小数点以下第3位を切り捨て
建築基準法 小数点以下第3位まで切り上げ
これらのルールでは、小数点以下第2位までの数値を取得することが重要です。
坪単価とは一坪(約3.3㎡)あたりの建築費をいいます。坪単価を計算することにより、メーカーや工務店の比較や仕様変更時の比較などに利用します。査定する際などにはエリアの坪単価に条件を加味して決定したりします。
同じような言葉に、㎡単価があります。㎡単価とは1㎡あたりの建築費を指します。坪単価を計算することの方が多いですが、最近では㎡単価も増えてきました。
坪単価を求める計算式
本体価格 ÷ 延床面積
例えば建物の価格が1,500万円で延床面積が30坪の場合、1,500万÷30坪=50万円ということになります。
㎡や坪などの単位は、例えば6帖(3坪)なら約9.91(9.92四捨五入)㎡など坪(帖数)と㎡数を併用することによってイメージがわきやすいなどのメリットがあります。
日常的に使う建築関係・不動産関係の私たちとは違い皆様は日常的に使うことはないので、この方法は忘れてしまうと思います。今はインターネットですぐに検索できる時代になっているのでその時に0.3025や3.30578を思いだしてください。その時に逆に計算してしまわないようにと注意して頂ければと思います。
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著者情報
宅地建物取引士 刈田 知彰
(かりた ともあき)
ハイウィルでは主に不動産の仲介をさせて頂いております。刈田です。
私が不動産業界に飛び込んでから早16年が過ぎました。最初に入社した会社は新築マンション・新築戸建ての企画・開発・販売までを行う会社でした。そこで新築マンションや新築戸建てのノウハウを学び営業してきました。当時の私は何の考えもなしに、中古は「保証もないし」「リスクが高い」と中古のデメリットのみを説明する営業ばかりをしてきました。あるとき自分の間違えを受け入れ、これからの日本は新築が脚光を浴びるのではなく中古流通×性能向上リノベーションが日本の住宅市場のスタンダードになっていくと確信し、現在は中古流通×性能向上リノベーションをメインに物件のご紹介をさせて頂くようになりました。
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