築年数の経過した我が家。長年住み慣れた愛着のある我が家ですが、ふとした瞬間に「この家は地震に耐えられるのだろうか」と不安になることはありませんか?
日本は地震大国です。いつどこで大きな地震が発生してもおかしくありません。
大切な家が崩れてしまう前に、ご自宅に潜む危険なサインを見逃さないようにしましょう。
この記事では、家が地震で倒壊してしまう特徴と、事前に把握しておくべき危険な前兆について、専門家の知見を交えて解説していきます。
築年数の古い家は、経年劣化により様々な箇所が傷んでいます。特に注意したいのが、地震による倒壊の可能性です。家は突然崩れるのではなく、前兆があります。
例えば、壁や天井の亀裂です。ヘアライン状の細いひび割れは問題ありませんが、幅が広く、段差がある亀裂は要注意です。基礎部分のひび割れも、建物の強度を著しく低下させている可能性があります。
また、ドアや窓の開閉がスムーズにいかなくなるのも危険信号です。これは、建物が歪んでいる証拠です。放置すると、地震の揺れで家が傾いたり、倒壊する危険性があります。
そもそも論になりますが、日本の住宅は基本的には大地震にギリギリ耐えれる性能になっていますし、1981年以前に建てられた建物に関してはその基準すら満たしていません。その上で前述の前兆がある場合は大変危険です。
これらの前兆を見つけたら、早急に専門家である耐震診断士に相談し、適切な対策を検討しましょう。
床がきしむ・沈む
床がきしむ、歩くたびに沈むような感覚がある…これらは、住宅の構造的な問題を知らせるサインかもしれません。築年数が経過した木造住宅では、経年劣化により床を支える木材や土台が腐食し、強度が低下している可能性があります。特に、シロアリによる被害や湿気が高い環境では、腐食が加速する傾向にあります。
床の異常に気づいたら、それは家が崩れる前兆かもしれません。地震の揺れに耐えられず、倒壊してしまう危険性もあります。専門家による住宅診断を行い、必要な補強工事や改修を検討する必要があるでしょう。早めの対策が、住まいの安全と安心を守ります。
家鳴りがする
夜中に「ミシッ」「バキッ」と音がする家鳴り。築年数が古い家ではよくあることですが、家が倒壊する前兆ではないかと不安になりますよね。家が傾いている場合、柱や梁が歪んで家が傾くことで家鳴りが発生することがあります。また、シロアリ被害も家の強度を低下させるため、家鳴りの原因となる可能性があります。家の傾きやシロアリ被害は、放置すると倒壊のリスクが高まるため注意が必要です。専門業者に点検を依頼し、原因を特定してもらいましょう。
地盤が沈下している
築年数の古い家は、地盤沈下によって家が傾いているケースがあります。家が傾いていると、地震の揺れで建物に偏った力が加わり倒壊のリスクが高まります。家が傾いているかどうかは、水平器を用いる、壁や柱に隙間がないかを確認する、ドアや窓の開閉がスムーズかを確認することで分かります。少しでも異常を感じたら、専門家に相談することをおすすめします。
基礎に亀裂が入っている
築年数の経過した中古一戸建てでよく見られるのが、基礎部分のひび割れです。基礎は建物を支える重要な部分であり、亀裂は地震に対する強度に影響を与える可能性があります。
目視で確認できる亀裂の幅が大きく、深さもある場合は要注意です。特に、建物の四隅に集中している、亀裂が外側に広がっている場合は、建物の不同沈下が始まっている可能性があります。
基礎に問題があると、地震の揺れで建物が傾いたり、最悪の場合倒壊してしまうことも考えられます。専門家による詳細な調査を行い、適切な補強や改修が必要となるケースもあります。
築年数の古い家は、建築基準法の耐震基準が現在と比べて緩やかだった時代に建てられているため、地震に対して脆弱な場合があります。特に、昭和56年以前に建てられた家は、壁量の不足や老朽化した木材の使用など、倒壊リスクが高い点が指摘されています。
また、建物の形状や構造も、地震への強さに影響します。例えば、1階部分に壁が少ない「ピロータイプ」と呼ばれる建物や、複雑な形状の建物は、地震の揺れに弱いため注意が必要です。
さらに、地盤の強さも重要な要素です。軟弱な地盤に建っている家は、地震の揺れが増幅されやすく、被害が大きくなる可能性があります。家の周囲に、擁壁のひび割れや傾きが見られる場合は、地盤に問題を抱えている可能性があります。
築年数が古く補強されていない家
築年数が古く、耐震補強されていない家は、地震の揺れに弱く倒壊のリスクが高まります。特に1981年以前の旧耐震基準で建てられた家は、現行の基準と比べて耐震性が低いと言われています。
家の外観からわかる倒壊する可能性のある家の特徴として、外壁にひび割れがある、基礎部分に亀裂がある、屋根の傾斜が不均一、増築を重ねてバランスが悪いなどが挙げられます。
これらの特徴に気づいたら、専門家に点検を依頼し、耐震診断を受けることをおすすめします。家は人生で最も大きな買い物の一つです。安心して住み続けるためにも、早めの対策が大切です。
シロアリ被害による柱や梁の劣化
築年数が経つと、シロアリ被害による柱や梁の劣化が心配です。目視では分かりにくい内部までシロアリに食害されると、家の強度が著しく低下します。地震の揺れに耐えられず、倒壊してしまう危険性も。
家の傾きや、床の異様なきしみ、ドアの開閉がスムーズにいかないなどのサインは要注意です。シロアリ被害は放置すると、家の寿命を縮めるだけでなく、住む人の安全をも脅かします。専門業者による点検や早急な対策が必要です。
風通しが良すぎて構造が弱い家
築年数の古い家は、風通しが良すぎるために耐震性が低い場合があります。昔の家は、通気性を重視した設計が主流で、耐力壁の数が少ない傾向にあります。そのため、地震の揺れに耐えられず、倒壊のリスクが高まります。
具体的には、筋交いの数が少ない、壁が薄い、開口部が多いなどの特徴があります。家が少しでも揺れやすいと感じたら、耐震診断を受けて、補強が必要かどうか検討することをおすすめします。専門家のアドバイスを受けることで、安心して暮らせる住まいを実現できます。
デザイン重視で耐震性が低い家
築年数の古い家は、耐震基準が施行される前に建てられたため、地震に対して脆弱な場合があります。特に、1981年5月31日以前に建築確認を受けた建物は、現行の耐震基準を満たしていない可能性が高いです。
デザイン性を重視した結果、耐震性を犠牲にしているケースも見られます。例えば、壁が少ない開放的な間取りや、大きな窓を多く設置した家は、地震の揺れに弱くなる傾向があります。
耐震性に不安がある場合は、耐震診断を受けることをおすすめします。専門家が建物の状態を調査し、必要な耐震補強工事についてアドバイスしてくれます。安心して住み続けるためにも、早めの対策が重要です。
経年劣化や震災で傾いている家
築後年数が経過した家は、経年劣化や地震の影響で傾きが生じていることがあります。家の傾きは、基礎の劣化や地盤沈下、建物の構造的な問題などが原因として考えられます。
家が傾いているサインとしては、ドアや窓の開閉がスムーズにいかない、床の傾斜を感じる、壁に亀裂が入っているなどが挙げられます。これらのサインに気付いたら、早急に専門家による点検が必要です。
専門家による点検では、建物の傾斜の度合い、基礎の状態、地盤の状況などを調査します。調査結果に基づき、適切な補強工事や改修工事などの対策を検討します。
家の傾きを放置すると、倒壊のリスクが高まるだけでなく、雨漏りやシロアリ被害などの二次被害にも繋がる可能性があります。安全で安心して暮らせる住まいを維持するためにも、家の傾きは早期に発見し、適切な対策を講じることが重要です。
ビルトインガレージがある家
築年数が経過したビルトインガレージ付き住宅では、地震による倒壊リスクが高まる場合があります。特に、1981年以前の旧耐震基準で建てられた住宅は、壁量の不足や老朽化により、地震の揺れに耐えられない可能性があります。
家が崩れる前兆としては、壁や天井の亀裂、ドアや窓の開閉不具合、床の傾斜などが挙げられます。これらの兆候が見られる場合は、専門家による点検が必要です。
耐震診断の結果、必要な耐震性が不足している場合は、耐震補強工事を行いましょう。耐震補強工事には、壁の量を増やす、耐震壁を追加する、基礎を強化するなどの方法があります。
専門家による適切な耐震診断と耐震補強工事を施すことで、地震から大切な住まいと家族を守りましょう。
屋根が重たい家
築年数の古い家は、屋根が重い場合が多いです。例えば、日本瓦は重量があり、地震の揺れで家屋に大きな負担がかかります。さらに、屋根が重いと建物の重心が高くなり、地震時に不安定になるため倒壊のリスクが高まります。耐震診断では、屋根の重量を考慮することが重要です。専門家による診断で、現在の屋根の状態を把握し、耐震補強が必要かどうか検討しましょう。建物の構造や劣化状況に応じて適切な対策を講じることで、地震への備えを強化できます。
玉石基礎で建てられた古い家
築年数が古く、玉石基礎で建てられた家は、地震に対して注意が必要です。玉石基礎は現代の鉄筋コンクリート基礎と比べて強度が低く、地震の揺れで不同沈下を起こしやすいためです。家が傾いたり、壁に亀裂が入ったりするなどの前兆が現れたら、要注意。それは家が崩れるサインかもしれません。専門家による耐震診断を受け、適切な補強工事を行うことで、住まいの安全を確保しましょう。安心して暮らせるよう、早めの対策が大切です。
築年が経過した家は、地震や地盤の変動により傾きが生じることがあります。家が傾くと、ドアや窓の開閉がスムーズにいかなくなったり、床が傾斜しているように感じたりするなどの兆候が現れます。
これらの兆候は、家の倒壊の前兆である可能性も考えられます。特に、地震で建物に損傷を受けた場合は、目に見えない部分で構造耐力が低下している可能性があります。
専門家による建物診断を行い、必要な耐震補強工事やリフォームを検討することで、家の傾きを修正し、安全性を確保することが重要です。早めの対策が、住まいの安心と資産価値の維持につながります。
家が傾いた際の対応策
築年数の古い家は、地震によるダメージを受けやすい傾向にあります。家が傾いていると感じたら、それは建物の強度が低下しているサインかもしれません。放置すると倒壊の危険性も伴うため、早急な対策が必要です。
まずは、専門家であるホームインスペクターや耐震診断業者に相談し、家の傾きの原因を突き止めましょう。原因究明の後、必要な耐震補強工事などの対策を提案してもらえます。
家が傾く原因は、地盤沈下や老朽化など様々です。専門家の意見を参考に、適切な対応を行い、安心して暮らせる環境を確保しましょう。
床がきしむ・沈む場合の対策
築年数30年を超える木造住宅にお住まいの方で「床がきしむ」「床が沈む」といった症状はありませんか? 経年劣化によって床を支える木材や土台が腐食し、強度が低下している可能性があります。 家が傾いたり、地震時に倒壊してしまう危険性もあるため注意が必要です。 まずは専門業者による住宅診断を行い、床の腐食状況を調査しましょう。 状況に応じて、床下にもぐりこんで補強材を入れたり、腐食した木材を交換するなどの対策が必要です。 安心して生活するためにも、早めの点検と適切な対策を検討しましょう。
基礎が割れている場合の対策
築年数の経過した中古一戸建てで「基礎にひび割れ」を見かけることは珍しくありません。しかし、基礎は建物を支える重要な部分であるため、軽視は禁物です。特に、幅が広く、深さもあるようなひび割れは、建物の不同沈下を引き起こしている可能性があり大変危険です。放置すると、地震の際に倒壊リスクが高まるだけでなく、雨水の侵入による腐食で家の寿命を縮めることにもつながります。基礎にひび割れを見つけたら、安易な自己判断はせず、専門家に調査を依頼し、適切な補修工事を行いましょう。
築年数の古い家は、耐震基準が現代よりも緩かった時代に建てられているため、地震の揺れに弱い可能性があります。家が崩れる前兆としては、壁や天井の亀裂の発生、ドアや窓の開閉がスムーズにできなくなる、床の傾きなどが挙げられます。
地震で倒壊しやすい家の特徴としては、老朽化が進んでいる、増改築を繰り返している、地盤が弱いなどが挙げられます。特に、1981年以前に建てられた家は、現行の耐震基準を満たしていないため、耐震診断や耐震補強工事の実施を検討する必要があります。
耐震補強工事には、建物の構造を強化する壁の量を増やす、強度を高めるといった方法があります。家が倒壊してしまう前に、早めの対策を心がけましょう。
耐震補強工事を行う
築年数の古い家は、大きな地震が来ると倒壊する危険性があります。家が崩れる前兆として、壁に亀裂が入ったり、ドアの開閉がスムーズにいかなくなったりするケースが挙げられます。また、地震で倒壊する家の特徴として、筋交いの数が少なかったり、壁の量が少ない場合が考えられます。このような場合は、耐震診断を行い、必要があれば耐震補強工事を行いましょう。耐震補強工事には、壁の中に筋交いを設置する、家の外側に鉄骨フレームを設置するなどの方法があります。専門家のアドバイスを受けながら、適切な耐震補強工事を行いましょう。
シロアリ対策を徹底する
築年数の経過した中古一戸建てでは、地震による倒壊を防ぐためには耐震診断が必須です。同時に注意が必要なのが、建物の強度を著しく低下させるシロアリ被害です。シロアリは木材を食い荒らし、建物の構造を内側から蝕んでいきます。目視では発見が難しく、気づいた時には深刻な被害に繋がっているケースも少なくありません。家が傾いたり、床が沈んだりするなどの症状が現れたら、シロアリ被害の可能性も考慮し、専門業者による調査を検討しましょう。早期発見・早期対策が、地震に強い家づくりには欠かせません。
専門家に早めに相談する
築年数の古い家は、耐震性が低い場合があり、地震による倒壊リスクが高まります。家が崩れる前兆として、壁や天井の亀裂、ドアの開閉がスムーズにいかなくなる、床の傾きなどが挙げられます。また、地震で倒壊する家の特徴としては、老朽化した木造住宅、壁量の少ない家、基礎が弱い家などが考えられます。専門家に早めに相談し、耐震診断や耐震補強工事を行うことで、地震による被害を最小限に抑えることが可能です。安心して暮らせる住環境を実現するためにも、プロの目で住宅の安全性を確認することが大切です。
築年数の経過した家は、時とともに劣化が進み、地震に対して脆弱になる可能性があります。家の安全を守るためには、日頃からの点検と適切なメンテナンスが重要です。
家が崩れる前兆として、壁や天井のひび割れ、ドアや窓の開閉不良、床の傾斜などが挙げられます。これらの症状が見られる場合は、建物の構造に問題が生じている可能性があるため、専門家による点検が必要です。
地震で倒壊しやすい家の特徴としては、老朽化した木造住宅、壁量の少ない住宅、地盤の弱い場所に建てられた住宅などが挙げられます。特に、1981年以前に建てられた旧耐震基準の住宅は、耐震性が低い可能性が高いため、耐震診断や耐震補強工事を行うことが重要です。
家の状態を定期的にチェックする
築年数の経過した家は、経年劣化によって地震に対する強度が低下している可能性があります。
家が崩れる前兆としては、壁や天井に亀裂が生じたり、ドアや窓の開閉がスムーズにいかなくなるなどの症状が見られます。
また、地震で倒壊する家の特徴として、建物の四隅に耐力壁がない、基礎が老朽化している、増改築を繰り返しているなどが挙げられます。
これらの前兆や特徴に気付いたら、専門家による点検や耐震診断を受けることが重要です。
専門家の診断結果に基づき、適切な耐震補強工事を実施することで、地震による被害を最小限に抑えることができます。
問題が見つかったら早急に対応する
築年数の古い家は、耐震性が低く地震の際に倒壊してしまうリスクがあります。家の傾きや壁の亀裂など、地震によるダメージは住んでいくうちに徐々に進行していくケースも少なくありません。そのため、普段から自宅に起こる変化に注意を払うことが大切です。例えば、ドアや窓の開閉がスムーズにいかなくなったり、床の傾きを感じたりする場合は要注意です。また、基礎部分にひび割れがある場合は、建物の強度が低下している可能性があります。これらのサインに気づいたら、専門家に点検を依頼し、早急な対策を講じることが重要です。放置すると、大地震の際に家が倒壊してしまう危険性もあるため、軽視せずに専門家の意見を仰ぎましょう。
おすすめコラムはこちら
古いハウスメーカーの鉄骨造住宅は買ってもいい? 購入後の訪れるリノベーションの課題とその対策|お役立ちコラム|東京中古一戸建てナビ (chukokodate.com)
木造戸建てはリノベーションする価値があるのか?|お役立ちコラム|東京中古一戸建てナビ (chukokodate.com)
屋根リフォームの種類と時期とは?屋根材の選び方も紹介トタン屋根について|お役立ちコラム|東京中古一戸建てナビ (chukokodate.com)
著者情報
宅地建物取引士 刈田 知彰
(かりた ともあき)
ハイウィルでは主に不動産の仲介をさせて頂いております。刈田です。
私が不動産業界に飛び込んでから早16年が過ぎました。最初に入社した会社は新築マンション・新築戸建ての企画・開発・販売までを行う会社でした。そこで新築マンションや新築戸建てのノウハウを学び営業してきました。当時の私は何の考えもなしに、中古は「保証もないし」「リスクが高い」と中古のデメリットのみを説明する営業ばかりをしてきました。あるとき自分の間違えを受け入れ、これからの日本は新築住宅が脚光を浴びるのではなく中古流通×性能向上リノベーションが日本の住宅市場のスタンダードになっていくと確信し、現在は大正八年創業のハイウィル株式会社で中古流通×性能向上リノベーションをメインに物件のご紹介をさせて頂くようになりました。とはいえ今はその狭間の時代となり、新築住宅も中古住宅どちらにも重要があり、ご紹介させて頂いております。
新築戸建てから中古戸建てのことならなんでもご相談ください!
「性能向上リノベーション」をこれからされる方は「増改築.com」へ
増改築.comでは買ってはいけない中古住宅と買っていい中古住宅とは?|戸建フルリフォームなら増改築.com® (zoukaichiku.com)を解説しております。