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古家とは?古家付き土地の購入時の注意点は?メリット・デメリットを解説。
更新日:2024年3月19日
古家という言葉を聞いたことはございますか、今回は古家について解説していきたいと思います。
古家とはそのまま「古い家屋」のことです。古家がある土地を売却するときは、不動産広告に「古家付き土地」「土地(現況 古家あり)」などと記載されます。
このような「古家」は、老朽化した家屋や傷んだ家屋であることが多く、ほとんどの場合、価値のない建物で土地購入後に解体費用がかかると考えた方がよいでしょう。
メリット
古家付き土地は相場に比べて安く購入するできる可能性がある。
古家を確認することで建て替えした後の日当たりや風通しを確認することができる。
デメリット
古家の解体費用がかかる。
解体費用は建物の面積によって異なるため、土地の購入を検討する前に見積もりを依頼することをおすすめします。自治体から補助が受けられる場合もあるので、各区のホームページ等で確認しましょう。
土地に瑕疵がある可能性があります。
古い建物が建っている土地は、地盤沈下や埋設物がある場合がありますので、解体後の土地の状態を確認する必要があります。
解体費用や地中埋設物の除去費用、地盤調査費用などを考慮すると、総額が相場より高くなる可能性がありますのでご注意ください。
その他のデメリット
古家の解体にも時間がかかる。滅失登記費用がかかる可能性があります。
古家付き土地は、解体費用を踏まえて、更地などに比べて地価が安い事が多いですが、上記の様に理由があります。
安易に購入を決めてしまうと、安く購入したつもりが、更地の場合よりも高くつく可能性もありますし、瑕疵が大きいと紛争に発展する可能性まであります。
売主が業者の場合はまだ大丈夫ですが、契約の際に瑕疵があった場合はどうするかなどしっかりと確認しましょう。
また、建物を残して性能向上リノベーションを行うという手段があります。この場合キャッシュで支払う場合は問題ないですが、住宅ローンを組む場合、金融機関の審査を受ける必要があります。
例えば、残った建物が登記されていれば問題ないが、未登記の場合は家屋調査士に登記申請を依頼する必要があります。
また、違反建築物にあたる可能性もありこのような場合は住宅ローンを借入できる銀行が限られます。
古家付き土地はこのように、建物に問題が多い場合がありますので、多額のリフォーム・リノベーション費用がかかりますので、計画的に費用の確認とスケジュールを組んで進めて行くことが重要です。
今回は「古家付き土地」について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
基本的な取引では、土地として販売していますので、建物部分は契約不適合責任を免責にして契約することが多いです。その場合、建物の使用は自己責任になりますので、今回のコラムの内容を十分に理解したうえで購入検討を行いましょう。
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著者情報
宅地建物取引士 刈田 知彰
(かりた ともあき)
ハイウィルでは主に不動産の仲介をさせて頂いております。刈田です。
私が不動産業界に飛び込んでから早16年が過ぎました。最初に入社した会社は新築マンション・新築戸建ての企画・開発・販売までを行う会社でした。そこで新築マンションや新築戸建てのノウハウを学び営業してきました。当時の私は何の考えもなしに、中古は「保証もないし」「リスクが高い」と中古のデメリットのみを説明する営業ばかりをしてきました。あるとき自分の間違えを受け入れ、これからの日本は新築が脚光を浴びるのではなく中古流通×性能向上リノベーションが日本の住宅市場のスタンダードになっていくと確信し、現在は中古流通×性能向上リノベーションをメインに物件のご紹介をさせて頂くようになりました。
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