2023.06.21
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注文住宅VS建売住宅VS中古住宅を徹底比較
更新日:2024/3/18
今回のコラムはマイホーム購入前にお読みくださいシリーズ第3弾です。まだマイホームを購入する際の選択肢の一つ中古住宅に対し性能向上リノベーションを行った場合、新築住宅と比べてどのようなメリット等があるのかなどについて解説していきたいと思います。新築住宅は大きく分けると注文住宅と建売住宅に分けれられます。そこで今回は『建売住宅VS注文住宅VS中古住宅』と題しまして、この3つを7項目にわけて比較していきたいと思います。物件探しの一助にして頂ければ幸いです。
まずは、土地についてです。物件探しをする上で土地(立地)は一番重要な要素になります。希望のエリアで物件が見つかる可能性があるのは1位中古住宅2位建売住宅3位注文住宅になります。また、この順位はエリアによっても変わってきますので、エリアにでている物件と比較しながら探していくのが良いと思います。また、建売にすることができない狭小地、変形地に対して注文住宅を建てることもできますが、建物の費用が跳ね上がってしまいます。
土地の形状や関係法規にもよりますが、注文住宅は間取りに制限がほとんどありません。自分の思った通りに建物を建てることが可能です。建売住宅の場合は3LDKや4LDKのプランが基本的には多く、プランニングは基本的には同じで似たような間取りになります。中古住宅の場合はリフォーム・リノベーションを行うか行わないかによって異なります。行わない場合は使いにくい間取りの物件が多くなります。年代によって流行った間取りがあり、築が古い物件では、襖でまじ切るタイプの間取りであったり、廊下やデッドスペースなど無駄が多い間取りが多くなります。大規模なリノベーションを行う場合フレームは決まっていますが、間取りは自由に変更することが可能です。工夫を行い無駄なスペースを無くし有効利用することが可能です。
間取りと同じで注文住宅は制限がほとんどありません。間取りもそうですが、自由度が高い事が注文住宅の最大のメリットだと思います。その分、相応の費用は掛かりますが、自分好みの家を作ることが可能です。建売の場合は建築前であってもデザインが変更できない可能性が高いです。変更ができても壁紙を選ぶことができる程度になります。そして中古住宅の場合はリフォーム・リノベーションの箇所や規模にもよりますが、設備などを含めて自分好みにデザインすることが可能になります。しかし、大前提としてフレームを大きく変更することはかないません。つまり、外観の形状は変更することは難しいのです。できる事と言えば好きな外壁材や塗装にすることができますので、注文住宅より自由度は低いですが、建売よりも自由度は高くなります。内装に関しても自分好みにデザインすることが可能になります。注文住宅には及ばないが自分好みデザインを取り入れることができます。また、既に建っていることからデザインや空間のイメージが断然しやすくなります。
まず平均的な金額ですが、「令和3年度住宅市場動向調査」によると、注文住宅(全国平均5,112万円)と建売住宅(全国平均4,250万円)には1000万円価格ひらきがあります。中古住宅(全国平均2,959万円)の場合は更に1000万円安くなります。
あくまでも平均の金額になりますので、価格を抑えることができるローコスト住宅など価格を中心に検討することによって、注文住宅でも予算を抑えることが可能になります。
建売住宅を購入する際は土地と建物の金額が出ているわけなので予算もわかりやすいですが、注文住宅の場合はまず土地の金額も分からない状態からスタートして、オプションといいますか、設備や家のグレードも選択肢が多くある分予算を確定することが難しくなります。また、地盤調査費用や地盤改良費なども注文住宅の場合は必要となります。
中古住宅の場合も設備や建物の性能によってリフォーム・リノベーションにかかる費用は異なってまいりますので注意が必要となります。
建売住宅は建築中の物件を除き実際に建物を見て購入する事が可能になります。生活感も一番イメージしやすいのではないでしょうか。
中古住宅の場合も同様で日当たり等を実際に体感することができますので、イメージしやすくなります。
反対に注文住宅ですが、実際に見ることは叶いません。モデルハウスなどを利用してイメージする必要があります。こういった作業が苦手な方には不向きかもしれません。その代わりに自由に設計できることからイメージを上手に伝える事ができたなら完成時のフィット感は注文住宅の方が良い可能性もあります。このように注文住宅は実物を見ることが出来ないですが、その代わりに、図面やパースなどの提案力のある会社が魅力的です。最近ではVRなどを駆使してなるべく実物に近い提案を受けることが出来ます。
建売住宅はローンを早く簡単に組むことが可能です。これは意外に大きなメリットになります。
注文住宅やリフォーム・リノベーションを伴う中古住宅の場合はつなぎ融資などを利用する必要があり、建売住宅よりも手間とコストがかかってしまいます。また中古住宅プラスリフォーム費用を借入希望の場合はローンが組める金額に上限があり、金利の安いネット銀行等は利用ができません。
入居までに要する時間は建売住宅の場合だと現金で決済する場合は1週間後には入居することも可能です。ローンを利用する場合でも急げば1カ月以内に可能になります。中古住宅の場合も同様ですが、中古住宅でも大規模リフォーム・リノベーションを行う場合は弊社の場合だと5カ月から6カ月は必要となります。注文住宅の場合は土地探しも大変ですし、土地が見つかった後に本格的な設計に入るので時間がかかります。半年から1年を目途にスケジュールを組む必要があります。
1.から7.を表にして優位性に順位をつけてみました。
単純に費用面や購入の手間やコストを考えると建売住宅、自分たちの思ったようにしたい場合、デザインや性能などを重視したい場合は注文住宅に軍配が上がるイメージになります。ちょうど中間地点に中古住宅×性能向上リノベーションが存在します。建売住宅の場合、性能面やデザインが自分の思ったようにならないケースが多いと思います。しかし、注文住宅だと予算オーバーの方は中古住宅×性能向上リノベーションがおススメです。
また、近年の環境問題やカーボンニュートラルの問題などに関心が高い方は、是非中古住宅×性能向上リノベーションをご検討ください。
建売住宅にも注文住宅よりも高い物件はありますし、注文住宅の場合でもローコスト住宅で建売住宅よりも安くなることも考えられます。さまざまな選択肢はありますが、希望のエリアで希望の建物を建てることは意外に難しいです、例えば中古は物件があるが新築は全くでないそんなエリアでは「中古住宅×性能向上リノベーション」という選択肢を増やすことでマイホーム探しが上手くいくかもしれません。
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著者情報
宅地建物取引士 刈田 知彰
(かりた ともあき)
ハイウィルでは主に不動産の仲介をさせて頂いております。刈田です。
私が不動産業界に飛び込んでから早16年が過ぎました。最初に入社した会社は新築マンション・新築戸建ての企画・開発・販売までを行う会社でした。そこで新築マンションや新築戸建てのノウハウを学び営業してきました。当時の私は何の考えもなしに、中古は「保証もないし」「リスクが高い」と中古のデメリットのみを説明する営業ばかりをしてきました。あるとき自分の間違えを受け入れ、これからの日本は新築が脚光を浴びるのではなく中古流通×性能向上リノベーションが日本の住宅市場のスタンダードになっていくと確信し、現在は中古流通×性能向上リノベーションをメインに物件のご紹介をさせて頂くようになりました。
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